風邪の漢方薬の選び方をざっくり解説!!

※YouTubeでお話しした内容を文章に書き起こしました。

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風邪の時に飲む漢方薬といえば、

 

「葛根湯」を思い浮かべる方が多い

 

と思いますけども、

 

どんな風邪にも葛根湯が効くというわけではなくて、

 

葛根湯が合う風邪と葛根湯が合わない風邪っていうのがあるんですね。

 

 

 

では、どんな風邪の場合に葛根湯が合うのか?

 

葛根湯が合わない風邪の場合はどんな漢方薬がいいのか?

 

っていうのを、ざっくりとお話しさせていただきます。

 

 

 

基本的に葛根湯は風邪で使う場合は、引き始めに使います。

 

だいたい風邪を引いて1日~2日くらい。長くても3日くらいですね。

 

だいぶ風邪が進んでしまってからはもう合わないです。

 

 

 

 

引き始めで、

 

寒けが熱より強い状態(熱はあってもなくてもいいんですが、寒けのほうが強い状態)、

 

ゾクゾクと何か寒けがするという感じですね。

 

これが非常に重要なポイントなんですが、

 

無汗・・・汗をかいていない状態の時に葛根湯は使います。

 

 

汗をかいてからだと葛根湯は効かないですし、余計悪化してしまう可能性があるんですね。

 

 

汗をかいているかどうかは、例えば、脇の下に手をつっこんでみてください。

 

脇の下に汗をかいていたら使えないです。

 

 

それと、後頭部とか、首から肩にかけて、こわばりとかコリがある時なんかは、

 

葛根湯はその辺のコリをとってくれる働きが優れているので、

 

非常に葛根湯が合いますね。

 

 

 

次に、引き始めで寒けが非常に強くて、

 

節々が痛かったり、咳が出ていたり、

 

こういう場合には麻黄湯

 

という漢方薬を使ったりします。

 

 

 

あと、引き始めで寒けがあって、

 

自汗・・・汗をかいている場合、

 

こういう場合は桂枝湯

 

という漢方薬を使います。

 

 

 

 

それから、寒けよりも熱のほうが強いという場合ですね。

 

寒けはなかったり、そんなにひどくなくて、

 

熱っぽいとか、喉が痛いとか、喉がイガイガしたりとか、口が渇いて冷たいものが飲みたくなるとか、

 

こういう風邪の引き始めの場合も多くないでしょうか?

 

こういう場合は、銀翹散

 

という漢方薬を使います。

 

銀翹散は一般的な名前で、メーカーによって名前が違ったりします。

 

うちの店では「金羚感冒散」といいます。

 

 

 

これらの漢方薬っていうのは、基本的に汗をかかせる作用がある漢方薬になります。

 

汗をかいてスッキリしたら風邪が治ったという経験、皆さんあるんじゃないかと思いますが、

 

漢方の力を借りてそれをやるということなんですね。

 

 

風邪を引いたかな?何かおかしいな?っていう時に

 

早めに飲んでおくと非常に効き目がいいです。

 

 

参考にして頂ければと思います。

 

 

ただ、出来るだけ漢方を販売しているお店に相談して飲まれることをおすすめします。

 

 

どんな状態の風邪でも使える「馬鞭草」っていう漢方もあるんですけど、

 

どこにでもは置いてないですが、当店には置いてまして、

 

風邪の常備薬として持っておかれるのも非常におすすめです。

 

 

(有野台薬品・漢方健康薬剤師 井上満弘)